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著書:はじめての宗教論 右巻 見えない世界の逆襲 

著者: 佐藤 優

出版:NHK出版 生活新人書

 

   

 

みにつく:宗教の知識 神学

 

宗教的知識が欠けている多くの日本人の読者を想定した内容

まさに神学入門のよい本です!!

著者の豊富な知識に圧倒されます。宗教もしくは神学などを理解する為の本が

更に50冊紹介されています。

知的好奇心がある人にお勧めの一冊です。これから勉強すべき内容が、更に紹介されています。宗教について知りたい人にはオススメデス。

 

 

 

■目次

 

「見える世界」と「見えない世界」

— なぜ、宗教について考えるのか?

•  宗教と名乗らない宗教/なぜ怨霊は怖がられたのか/すべてがカネに還元される社会/プレモダンの考え方とは?/欧米人の深層心理に潜む「コルプス・クリスティアヌム」/なぜ日本人は、欧米人と腹をわった話し合いができないのか/超越性の落ち着き先/宗教とは何か ——— 暫定的定義/右巻のあらまし

 

第一章 宗教と政治

— 神話はいかに作られるのか?

•  チュチェ思想とキリスト教/「国があってこそ宗教もある」/神話化のメカニズム/チェ・ハクシンの棄教/平壌に教会ができるまで/キリスト教会の積極的役割/特権なきキリスト教/神話は繰り返される/人間は宗教的動物出ある/「二〇〇九年八月三十日」の意味/すべては「見えない世界」で起きる

 

第二章  聖書の正しい読み方

— 何のために神学を学ぶのか?

•  「人はパンのみに生くるにあらず」の意味/中世の神学教育/神学のポイント/『新共同訳聖書』誕生の背景/お勧めの神学入門書/四つの福音書/なぜ、マタイは新約冒頭に置かれているのか/後代の加筆/聖書を一冊選ぶなら、どれが良いか/モーセをめぐる矛盾?/逐語霊感説と十全霊感説

 

第三章 プネウマとプシュケー

— キリスト教は霊魂をどう捉えたのか?

•  魂と霊を区別する/「神の霊」はどう表象されるか/二分法的思考と主客未分化の思考/ソクラテスが死を恐れなかった理由/キリスト教と霊魂不滅説/実念論と唯名論/中世哲学の最新成果/オッカムの剃刀/アベラールとエロイーズ/唯名論とは何だったのか/普遍論争の新しい図式/「唯名論 vs. 実念論」の背景/唯物論の対立概念とは?

 

 

第四章 キリスト教と国家

— 啓示とは何か?

•  ポルターガイスト騒ぎ/ユダヤ教への改宗/キリスト教の創設者は誰か/教会本来の運営原則/石打ちの刑のしきたり/啓示の本質/使徒たちの内ゲバ/聖書の行間を読む/なぜ「イエス・キリストの名」なのか/固有名詞という問題/パウロの人間力/ギリシャ哲学の三つの派/貨幣もまた偶像である/「肉体」をめぐるすれ違い/税金は絶対に払え!/終末の到来/黙示録の革命的要素/悪の数字666

 

 

第五章  人間と原罪

— 現代人に要請される倫理とは?

•  ただ、イエス・キリストを通じてのみ/ドイツ語アレルギー克服法/不当拡張と責任回避/原罪はどこから生じるのか/なぜヨーロッパに化け猫はいないのか/仏教とキリスト教の生命観の違い/聖書学の二つの流れ/カール・バルトの啓示至上主義/類比的思考の意義/「身代金」とはどういう意味か/「関係の類比」と部落解放の神学/「存在の類比」とエコロジー神学/受肉とは何か/イエスは神か人間か−−−二つの論争/ロシア革命の精神的背景/宗教改革の本質/「世界教会」という考え方/イエズス階と典礼問題/信者にぶどう酒を飲ませない理由/ユニア教会、登場

 

 

第六章 宗教と類型

— 日本人にとって神学とは何か?

•  キリスト教における類型とは?/モナドロジーの考え方/「全体」には複数ある/クロノスとカイロス/歴史と類型/キリスト教をどう土着化させるか/創造神話という地盤/日本キリスト教の実践的課題/アジア類型のキリスト教?/魚木神学の功績/優れた神学書の条件/具体化されなければ無意味である/倫理という過酷な決断/再び、なぜ宗教を考察するのか/神の場の転換

 

 

 

概要

 

宗教的知識が欠けている多くの日本人の読者を想定した内容になっているまさに神学入門の為の良書といえる。

著者の豊富な知識に圧倒され本を読んだ後により宗教もしくは神学などを理解する為の本が更に50冊紹介されており、知的好奇心があるものに対してはこれから勉強すべき内容が更にある事に関してワクワクさせられる一冊であろう。

 

人がなぜ神学を学ばないといけないのかを「救済の為」と断言し、なぜそれが必要なのかをキリスト教プロテスタントの立場から解いて行く。宗教や神学に留まらず、紙幣やお金という概念がキリスト教とともに発展した事、なぜ日本人が欧米人とわかり合う事がなかなかできないかなど、幅広いトピックスを扱っている。

単なる根性論の自己啓発、ビジネス書、 How To 本を遥かに超えた本物の知恵や教養を身につけたい人は是非読むべき。

 

著者も日本を代表する知識人であり、本人が生きている間に彼の本に触れる事が出来るのはとても光栄である。

右巻は聖書の読み方や霊や魂の考え方、キリスト教と仏教の違いなどキリスト教や宗教に留まらずこの世の中で起きている事のものの見方の基礎知識が盛り込まれているので繰り返しになるが、知的好奇心のあるものは是非読んで頂きたい。

この本は姉妹書に左巻が存在する。

 

 

■著者プロフィール

 

1960年、東京都生まれ。同志社大学大学院神学研究科修了後、外務省入省。

作家・元外務省主任分析官。外交官を務めるかたわら、モスクワ国立大学哲学部、東京大学教養部で教鞭をとる。

著書に『国家の罠』(新潮社、毎日出版文化賞特別賞)、『自壊する帝国』(新潮社、大宅荘一ノンフィクション賞)

『獄中記』(岩波書店)、『私のマルクス』(文藝春秋)、『国家論』( NHK ブックス)など多数。

 

 

 

 

 

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