ザ・ピーク 心理学でモチベーションの高い会社を作る方法
著者:チップ・コンリー
出版:ダイレクト出版
ISBN-10: 4904884167
身につく: ビジネススキル 理念クレドのつくりかた 社員に好かれる
悩みの解決: 組織を作る まとめる
こんな人に: 会社の理念を考えたい 社員のモチベーションを上げたい人
従業員に好かれていない経営者へ
社員をやる気にさせる魔法の秘密がここにある!!
マズローの欲求5段階説をビジネスに応用した本です。
ザッポスの創業者が全ての社員に読むように言った伝説の本として有名です。
本文で著者は、「偉大なリーダーは、ひとの可能性を引き出す方法を知っている!!」と語っています。
サウスウエスト航空、ザッポス、グーグルなどの優良な企業はあることを知っています。
それは
「仕事と言うものが、本質的に人間の努力を核としている」ということです。
つまり、人のやる気次第で業績が上がったり下がったりすることです。
ぜひ、本書を読んで、やる気のある社員のつくりかた、その本質を学んでください。
ザ・ピークの要約
自己実現という言葉を知っていますか?
著名な心理学者マズローはこう言っています。
究極の心の平和を望むには、音楽家は音楽を作り、絵描きは絵を書き 詩人は詩をつくるしかない。 この欲求を自己実現と呼びます。 自己実現とは、人間の自己満足への欲求であり、人間の可能性を実現しようとする願望だ!! |
byマズロー
関係者の大多数が自己実現でき、新の才能や創造性を発揮でき、最高の活動が絶えずできる組織をつくるべきだ!!」
byジェームズ・コリンズ
自ら働きたくなる会社、サウスウエスト航空
つまり、ひとりひとりが自分から仕事がしたくなる環境を作ることが、会社の使命である。とのことです。人生を究極に価値あるものにするには、スタッフどうしが、信頼し相互依存する関係が必要です。
最強の組織とは、何も言わなくても自ら行動する人が多い組織のことです。最強の組織を作るには、まず人間の欲求について知る必要があります。
マズローの欲求5段階説とは
人間は欲求の動物あり、満足は短期間しか続きません。
無理やりやらせようとしても、やる気が持続しません。ある欲求が満たされると、別の欲求が沸き起こります。
さらに、満たされてしまった欲求は行動のモチベーションにはなりません。ここがポイントです。安全の欲求を満たした人に、お金でいくら動かそうとしても、動いてくれない・・・という事です。
マズローは人間の欲求を5つに分類しました。
第5段階: 自己実現の欲求 第4段階: 承認の欲求(他者からの敬意、自立性) 第3段階: 所属と愛の欲求(人間関係) 第2段階: 安全の欲求(経済的安定、危険防止) 第1段階: 生理的欲求(睡眠や食事) |
と言う順番で、人間は自己実現に向けて生活をしているととなえています。
しかし、あまり知られていませんが、マズローは晩年に第六の欲求があると自説を直しています。
その第六の要求が「自己超越」というものです。
フロー状態と言われている状態が第六の状態です。
ぬきんでた会社は、このフロー状態に社員をもっていくことがうまいとのです。
心理哲学者のウィリアム・ジェ-ムズは
「人間の最も深い飢えは、承認願望だ」と言っています。
つまり、会社ではホメあうことをしていれば、社内のスタッフの仲がよくなり
仕事に対するやる気がでてきます。
やる気の起きる会社の処方箋
スタッフがこの会社はとても楽しい!!本当に働いていてよかった!!と思ってくれるようにするには、人の選び方が大切です。
人を採用する基準を高くし、自社のポリシーに合わない人はやめてもらう仕組みを作りましょう。
・自分で考えて行動する権利をあたえる ・長時間の残業をしているスタッフの家の家族に花を送る ・スタッフが休暇に入るときは、「一生懸命働いてくれてありがとう」と一言添える ・大物に会いに行くときは、若手も連れて行ってあげる ・毎日、ほめたい従業員を見つけて紙に書く。 |
ほめる文化が会社につくれれば、離職率が低下して、生産性がアップします!!
ほめるという文化については、人を動かすなどを読んでみましょう。
ザ・ピークの名言集
「人は自分中心の小さな目的や出世のための仕事を長く続けることはできない」
「自分の仕事に意義を感じているかによって、結果に大きな違いが出る」
「人が情事に求める物は、子供が親に求める物と同じです。上司は部下を励ましほめることが必要です」 p77
「人は大志という、より深い動機を与えられるべきだ」 P98
「生きる理由をもつものは、ほぼすべての生きる手段を手に入れることができる」 P100
「結局のところ、意義のある人生でなければ素晴らしい人生にならない」 p92
■ザ・ピークの目次
PART1 マズローと私
Chapter 1 ビジネスの極寒期にマズローと出会う
Chapter 2 有形なものから無形なものへ
Chapter 3 人間関係の構築と維持こそ企業の要だ
PART2 人間関係の真実1 ─ 従業員ピラミッド
Chapter 4 社員をがっちりつかむ会社の価値観
Chapter 5 忠誠心を高める「承認文化」
Chapter 6 イノベーションからインスピレーションへ
PART3 人間関係の真実2 ─ 顧客ピラミッド
Chapter 7 激変する「顧客の満足内容」の先を行く
Chapter 8 テクノロジーと人間的ふれあいの合体
Chapter 9 “熱烈なごひいき客”をつくり出そう
PART4 人間関係の真実3 ─ 投資家ピラミッド
Chapter 10 人間性理解が商取引の連携のカギ
Chapter 11 互いが尊重しあう固い信頼関係へ
Chapter 12 企業目的を重視するレガシー投資家
PART5「真理」を「行動」に 移すとき
Chapter 13 「ジョワ・ド・ヴィーブルのハート」
Chapter 14 ピークを体験して自己実現を目指そう
ザ・ピークの書評
この本ですが、とにかく読みづらい・・・
学者が書いたものなので、しょうがないですが・・・もうすこし簡単に訳すと、万人受けするとおもいました。
とはいえ、本書に書いてあることをはとても素晴らしいです。
ひと昔前では、金銭的な欲求だけで物事は上手く行きました。なぜなら、社会全体が貧しく、情報が少ないので多くの人が同じ目標を目指せたからです。その目標とは「おかね」です。
今は日本は豊かになり、物があふれ、食事に困ることもなくなりました。
すると、欲求は高次の物に移行します。
自己実現です。今の若い人は自分の価値観に合った人生を送ろうとしています。それは安全の欲求や所属の欲求が満たされているからです。
モチベーションの高い会社を作るには、一人一人がやりたい事をきちんと聞き出し。会社として個人の夢を支えるようにすればいいのです。今の時代、「あめとムチ」で人を動かす軍隊方式でやってもダメなのです。
書評:牧ひろのり
成功者の告白 |
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