ゼロ・トゥ・ワン―君はゼロから何を生み出せるか
ゼロ・トゥ・ワン―君はゼロから何を生み出せるか
著者: ピーターティール
競争はしてはいけない、独占を作りなさい
ピーター・ティールはペイパルを作った起業家です。スタートアップの戦略から企業の売買までを経験した実業家でもあります。
この本で語られていることで、最も重要なのが、「独占が富を作る事」。「決して競争をしてはいけない。」という格言です。
小さな差別化ではそのうち過当競争に巻き込まれます。
圧倒的な差別化で2番手に10倍以上の差をつけ、市場を独占する事が、永続的な利益を生む方法です。
著者はペイパルを作りビジネスに精通した事で、資本主義の原則を見いだしたようです。
身につく: ベンチャー精神
悩みの解決: ゼロから1を作る方法
こんな人に: 経営者 ベンチャー企業家
グーグルには戦う相手が誰もいない?
グーグルやマイクロソフトが巨大な利益を稼ぎだすのは、独占のためだ。
独占こそが最高の利益を生み出します。
市場を支配してしまえば、価格は自由に決められます。検索の分野でグーグルには競争相手がいません。
永続的な価値を創造してそれを取り込むためには、差別化のしづらいコモディティビジネスをしてはいけない。
コモディティとは、「日用品」のように価格以外に選択肢がないようなビジネスの事です。
100円で売っている、おたまやトング、さえ箸などは、価格以外に選択肢がありません。ブランド化すればコモディティ市場でも大丈夫ですが、ブランド化には長い期間と広告費用などがかかります。
そのため、ベンチャー企業が取り組むにはあまり適していないと言えます。
競争をしている限り利益が出ない・・・
競争をしてしまうと、利益が限りなく0に近づいてしまいます。これが資本主義です。
参入障壁が低い場合、新規参入者は信用力、資金力がない。そこで料金を低くするサービスを思いつき実行する。
すると、バカな会社がマネをして、追随する。これは利益が赤字になるすれすれまで続き、最後は赤字を招いて終わる。
もしくは、最低価格を推移して市場を保つ。
しかし、グーグルは違います。独占的な「利益」を持っているので、利益を独占することができます。
だからそこ、スタッフはグーグルで安心して働けるのです。独占だけが利益を永続させてくれる。これは教訓にしておきましょう。 すべての起業家は「独占」を目指すべきである。
ライバルの10倍よい製品とサービスを作る
独占をするためには、2位との差を10倍以上開ける必要があります。このぐらいの差がないと、競争をしなければいけなくなります。
ipodについて考えてみましょう。
アイポッドは明らかに他社を10倍以上突き放した商品です。
それまでの音楽の持ち運びかたを一瞬にして変えてみせました。そして、ipodの使いやすさ。いまだに、初期のころから変わっていません。丸い円があり、シンプルに指で操作ができます。
これよりも使いやすいインターフェースは今のところ出てきていません。そう考えると、ジョブズは最初から最高に改善された製品を作り出すことに成功した。と言えます。
企業の価値は、将来稼ぐお金の量で決まる
ツイッターと大手の新聞会社では、ツイッターの方が時価総額が高いのをご存知でしょうか?つまり、将来に稼ぎだす力があるのは「ツイッター」の方が上であると考えられています。
市場はTwitterが将来伸びて、新聞界者よりもお金を稼ぐと思っているわけです。
古い会社に価値があるのは、「5〜6年」キャッシュが貯まっている場合だけです。その余剰資金も業績悪化と共に吹き飛ぶ運命にありますが・・・
ツイッター創業者であるジャック・ドーシーは1兆円企業を作り出しました。ジャック・ドーシーはジョブズの後継者とも言われています。
ジャック・ドーシーは現在、スクエアというモバイル決済の会社を作っています。
最新のテクノロジーとプラットフォームを作り出す力は、驚異的としてディズニーの社長にも恐れられています。
市場は小さく考えろ。まずはニッチな市場で勝負しろ
市場が少し大きいかな?と感じたら、間違いなく大きすぎます。ベンチャー企業は、市場をもっと小さく区切る必要があります。
バラバラのユーザーを多く獲得するよりは、ニッチな人を数千人ユーザーにした方がはるかによいのです。
アマゾンは書籍からはじめている。書籍はロングテール化しやすく、ネットとの相性もよい。さらに、大きさが均一なので、送料がわかりやすく、倉庫での保存もしやすい。
コツコツユーザーを増やし、徐々に他の小売りのカテゴリも増やしていった。今のアマゾンは、本屋ではなく、なんでも売っている市場になっている。市場を支配するためには、小さく始める必要があるのです。
アップルの成功は長期計画のおかげ
アップルの成功は、ジョブズが長期的に計画をしたおかげで完成した。
決して不確実な世界を、その都度かじを切り替えて進んでいるわけではありません。成功というのは、かなり長期的に計画されたものであり、決して偶然ではありません。
大きな成功は、常に念密に計画され、長期的なビジョンによって成り立っていることを忘れてはいけない。
計画もなく始めた事が、長期的に成功し続けることはないのです。
ゼロ・トゥ・ワン―君はゼロから何を生み出せるか感想と書評
起業家は戦略はやはり「ランチェスター法則」通りにやることだと本書でも言っています。
小さいニッチな市場をとり、隣の市場を撃破していくのが良い戦略です。
さらに、「競争してはいけない」というのは、新鮮に聞こえました。
資本主義は競争をしながら切磋琢磨してサービスが向上しているように見えます。しかし、市場を見てください。
あきらかに異常な競争をしすぎてしまい、利益が出ていない会社だらけです。
牛丼が380円ではいけないのです。100円でなんでも買えるようになってしまっては、産業はどんどん破綻していきます。
デフレは私たちの給料を下げ、仕事の質を低下させています。
企業は、安売り競争ではなく、高く売れる価値づくりを主体に、戦略を立てなければ、社会全体が疲弊してしまいます。
日本は価値づくりや「ブランディング」について真剣に考える時期にあると思います。
ライター:牧宏典
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