固定金利と変動金利ではどちらがいいのか?

固定金利と変動金利、どちらがいいのか?

ローンには大きく分けて、「固定金利」と「変動金利」があります。支払スタートから終わりまで、金利が変わらないのが固定金利です。そして、一定の期間(半年)で金利が更新されるていくのが変動金利です。

では、どちらがいいのでしょうか? 

 

変動金利はリスクが・・・

 

金利があがると返済ができなくなる

変動金利には危ない面があることをご存知でしょうか?

変動金利は、低い金利で返済をできる=毎月の支払が減る。というメリットがあります。しかし、金利が1%でも上がってしまうと、毎月の支払額が大きく上がってしまうというリスクです。

 

日本は借金だらけの国です。さらに国債を日銀が買っているというなぞの構造になっています。これを続けると、今後、ハイパーインフレになる可能性があります。すると、低金利のメリットが吹き飛び、一気に支払不能になる可能性があります。

まあ、こうなったら、もう何をやっても無理なのであきらめた方がいいですが。

 

変動金利の持つリスクの一つに、「未払い利息」というものがあります。

安い金利のときにローンを組んでいても、一気に金利が上昇してしまい、元金が減らなくなり、どうしようもなくなる事です。


金利が安いというメリットがあるので、安易に変動金利を選んでしまう人が多いのですが、変動金利は仕組みを知って借りないと本当に危険です。

 

 

知られざるローンの特徴

 

ローンは借りられる額と返せる額は違う!!という事を頭に叩き込んでおく必要があります。

 

金融機関が貸してくれるローンは年収負担率35%までです。

年収400万の人の場合、毎月支払える家賃は11.7万円が限界です。フラット35なども年収の負担率を35%としています。

額面で年収400万の人は、健康保険で16万、厚生年金で30万、所得税と住民税で7万がひかれています。

すると手取りの年収は350万になります。

毎月の手取りは29万円です。

この人が毎月11.7万家賃の支払いをしたらどうでしょうか?残りは17万円前後です。ここから、食費、水道光熱費、電話、教育費、娯楽費、保険、などと支払が続いてしまうと・・・

預金は1万円前後しかありません・・・家計はキツキツになります・・

今の時代は、高度経済成長期のように、毎年のように年収があがる時代ではありません。今後は残業代もカットされ、ボーナスもどんどんでなくなっていきます・・・

そこにきて、金利が上がってしまったら・・・支払い額が増えて、夢のマイホームが悪夢のマイホームと変わってしまいます。

 

変動金利とは?

 

何度も金利が変わる・・・

変動金利とは、契約後も半年に一度金利が見直され続けます。元利均等返済の場合のみ、5年間返済額は変わりません。

金利が高くなれば、月々の返済額のうちの利息が高くなり、金利が低くなれば利息が安くなります。

 

変動金利

出典:http://www.flat35.com/loan/atoz/06.html

 

ちなみに、変動金利はここ30年ほど、ほとんど上がっていません。年で2.475%前後です。

しかし、ここで考えてみてください。

だれが、この先30年、金利を予測できますか? 投資のプロでも予測することが難しいのです。そんな難しい金利の予測を素人がするのは不可能です。

変動金利で借りていいのは、頭金が20%以上あり、預金がかなりある人だけです。

頭金なしでフルローンを組んでいる人は、変動金利にするとリスク

 

銀行は何をすすめてくるのか?

 

銀行は変動金利をすすめてきます

銀行は変動金利をすすめてきます。そして、「金利があがったとしても、1.25倍までですから大丈夫です」と言います。

金利が上昇してしまうと、利息が増えます。

すると、返しても返しても住宅ローンの残高が減らない・・・という現象が起こる可能性があります。

銀行には基準金利というものがあり、この「基準金利」が下がらなければ、本当に金利が下がった!!とは言えません。

金利が下がっても、基本的には基準金利は変わりません。

つまり、あなたの支払額は変わりません。

そもそも、銀行も商売です。相手が勧めてくるということは、逆が正解です。つまり「固定金利」が正解です。ふつうの人は、固定金利で借りられる金額を借りるようにしましょう。

 

 

ローンは長くかりた方がお得なのか?

 

長いと支払い額が多くなる

ローンは長く借りれば借りるほど、利息の支払い額も多くなります・・・ローンを組む場合は、頭金を2割以上いれて、なるべく期間を短めに設定したほうが良いわけです。

ローンは長くなればなるほど、借りられる金額が大きくなります。しかし、長くお金を借りるという事は、長く金利を支払い続けなければいけない・・・という事になります。

 

すごく大雑把に言うと、3000万の家をローンで買ったら、ローンの支払い金利として銀行に1000万払う。銀行を1000万儲けさせる。

というイメージをしておくとよいです。

 

そもそも、金利とうのは本来ありえないものです。金を借りたら、なぜ金利を上乗せして支払わなければならないのでしょうか?

金利を払ってしまうと、そもそも存在しなかったはずの「金利分」のお金が上乗せされるわけです・・・

まあ、知りたい人にだけゆっくり教えます。

 

今の年齢が30歳だとしましょう。35年ローンを組んだとしましょう。返済年齢は65歳です。どうでしょうか?65歳になって今と同じだけ支払能力があると思いますか?

ほとんどの人は、支払い能力がないと思います・・・長期のローンは人生に足かせを作ります。

 

30年後には住宅がもっと安くなっている可能性があります。老後は田舎に住むようにしましょう。家賃なんてほとんどかからないでしょう。

 

 

ちなみに私の実家のある、すばらしい埼玉県の行田市では、現在、家の価格が600万前後です。

しかも、土地と家がついてきます。駅から徒歩30分ほどかかりますが、自転車で15分程度です。上野駅まで50分です。

埼玉県でも、中古物件はこれだけ値段が安くなっています。

 

 

ボーナス返済はキツイ

今後もボーナスが出続ける保証はない

ボーナス返済をすると、借入額が増えます。つまり、ワンランク上の生活ができるわけです。

ボーナス時、年に「2回」 25万円の返済を借り入れ可能額が1000万も増えます。(返済期間30年の場合)

しかし、これには「罠(わな)」があります。

考えてもみてください。さきほど、多くの人が、これから年収が上がり続けるわけがない!!と言いました。さらに言えば、ボーナスも今後カットされる恐れがあります・・・

これからの時代AIやロボット産業が発展していきます。すると、労働人口は確実に減ります。

つまり、いらなくなる仕事が増えるわけです。

ツタヤやユニクロを見てください、小売業やサービス業で、自分でレジができる「セルフレジ」が増えています。

 

セルフレジ

出典:こうづま 和弘さんのホームページより

 

このようなレジができると、正社員やアルバイトがどんどん必要なくなります。つまり、小売店などは正社員を減らし、アルバイトを減らし、レジはロボットかセルフレジ。人件費がかからないので、経営者は儲かる!!

働く人は賃金が増えない・・・という事になっていきます。

 

このトレンドの流れはしばらく続きます。つまり、30年スパンで人生を考えると、勉強をしていない人は確実に収入が減ります。

 

金利の変動する仕組みとは?

 

変動金利の金利は「短期プライムレート」という指標を基準に変動します。

「短期プライムレートは、「短プラ」とも呼ばれ、金融機関が優良企業向け(業績が良い、財務状況が良いなど、融資する上で問題がない企業)に対して、短期(1年以内の期間)で貸し出す時に適用する最優遇貸出金利(プライムレート)のことをいいます。」

 

金利は半年ごと(一般的に4月と10月)に見直されています。そのときに短期プライムレートが上がっていれば金利は高くなり、下がっていれば金利は低くなります。

 

変動金利には3つのルールがあります。

・年2回の金利見直し

・5年ごとに返済額の見直し(元利均等の場合)

・返済額の増加は現支払い額の1.25倍まで(元利均等の場合)

 

 

中古マンションのローン まとめ

 

東京23区で中古マンションのローンを組む方法はわかりましたか?

住宅ローンは、新築も中古も変わりません。大事なのは、買おうとしている住宅が基準を満たしているか?自分自身に返済能力があるのか?という事です。

さらに金利は変動するのが当たり前です。変動金利は確かに見かけじょうは安く見えますが、リスクだらけです。賢い人は、固定金利でかりるようにしましょう。

住宅は、人生で一番大きな買い物です。すべての支払額がいくらになるか、どんな住宅ローンを何年で返済するか?資金計画をしっかり立てるようにしましょう。

住宅購入のアドバイス、リフォーム、リノベーションについて意見を聞きたい人は、ぜひ、牧までご相談くださいませ。

不動産ライター:牧宏典

 

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