成功の法則 92ヶ条
著者: 三木谷浩史
幻冬舎
身につく: 経営能力
悩みの解決:
こんな人に: 経営者 起業家 ベンチャー
成功するまで改善を続けろ!!楽天の強さの秘密
成功するかしないかは、運や偶然で決まるわけではない。成功には法則がああります。本書は、成功の「技術論」をわかりやすく教えてくれます。成功の技術さえしっかりしていれば、誰でもビジネスを成功させることができます。
ポイントは、改善を続けることです。ひたすら改善を続けると、小さい会社でも大きい会社に負けない仕組みが出来上がります。
楽天グループを築き、30を超えるビジネス集団を率いる著者が、成功哲学をわかりやすく教えてくれます。
本書を読むと、楽天で働きたくなるかも??
1日 0.1 % の改善 をするとどうなるいか?
はじめにスタートした者が勝つわけではない、より改善を積み重ねた者が勝つ
改善を積み重ねて、成長し続ける。
0.1% でも毎日改善すると、 1 年で37倍になることができます。37倍です。少しの積み重ねがものすご結果につながるのが商売であり、ビジネスです。どんなに小さい会社でも、常に改善を続けるとこで、大企業になれるのです。
途中で改善を諦めてしまうから、業績が落ちこんでしまうわけです。
最初は小さなことかもしれませんが毎日改善することで、頂点にたどり着くことができます。
0.1% でも毎日改善すると、 1 年で37倍になる。 人は短期間で出来ることを過大評価し、長期間で出来ることを過小評価している。 |
工場などは改善が進み、「生産性」が飛び抜けている業態の一つです。
向上では生産性を上げるために、整理整頓を心掛けています。道具ひとつでも、定位置管理を徹底しています。
売上のよい会社は整理整頓、清掃、清潔、挨拶などが徹底されています。こうすることで、作業のミスや道具を探す時間も省けるわけです。
改善を続けるには、「意欲」「情熱」が必要になります。改善を続ける意志と情熱が事業を成功させる要因となるのです。
だからこそ、商売、ビジネスに参加するときは、「情熱があるか?」を大事にしましょう。
改善が続かないビジネスは、後発の会社に追い抜かれていきます。
テンションを保つ努力をする理由とは?
やる気がなくなるのはよくありません。自分自身に「気合い」を入れて精神的なエネルギーを常に高く保つことが大切です。
自分がどんなテンションでいるのか?常に意識しておきましょう。
やる気が必要なのは、好きでもない事をやっているから。 本当にやりたい事なら、「やる気」なんて必要がない。 |
子供時はすぐにテンションが上がっていたが、大人になるとなかなか上がらなくなる。テンションが下がっていたら上げる努力をするように。 どうしてもテンションが上がらないときは、思い切って仕事を休んでしまうほうがいい。
精神的なエネルギーレベルを常に高く持ち、前向きな気持ちで仕事に取り組もう。
目標とは何か?
夢をかなえるには、抽象的な行動をせず、目標を細分化する事が大事です。
細分化した目標をさらに細分化すると、何をしたらいいのか?がはっきりしてくるようになります。目標も細分化する必要があります。
より小さく細かいほうが、目標は達成しやすいのです。
夢は大きく、行動は足元から。小さな一歩が、大きなゴールにつながっている。 |
さらに最終目標は大きければ大きいほどよいです。誰もできないような大きな夢を描き、それを実現する方法を見つけていきましょう。
最初は自分ひとりだけの夢が、大きくなり志として、たくさんの人を幸せにするようになります。
夢は大きさによって、幸せにする人の数が変わります。すべての人類を救うような大きな夢が、より多くの人を幸せにします。
大きな目標を達成するために、仲間と組織をつくる
優れたレーサーは優れたマシンとチームを持っています。
どんなに優れたレーサーでも、マシンがオンボロなら能力を発揮できません。仕事もこれと同じです。
優れた業績を上げるには、優れたチームを作ることが何よりも大切です。
与えられた役割しかしない人を、何千人集めたところで烏合の衆にすぎません。むしろ大きい体が邪魔で小回りが聞く者に隙をつかれてしまいます。会社は大きくなればなるほど、無駄な会議や意思決定が遅くなるので注意してください。売上のよい会社は小回りがきき
つねに変化している会社です。
大きさよりも、スピードを大切にするようにしましょう。スピードは品質です。
ビジネスがなぜ戦争なのか?
ビジネスは健全な戦争なので、やるからには勝たなければなりません。
きれいごとを言っていると、すぐにやられてしまいます。勝つためには「思考」と「行動のスピード」を極限まで高める必要があります。
スピードが遅い事は、事業や商売にとっては致命的です。 ユニクロの強さもスピードにあります。アイデアを出してから実行するまでのスピードをいかに上げられるか?が市場のタイミングをつかむために必要な方法です。
判断の早さ、行動の早さも品質だと捉えるようにしましょう。
勝つためには「思考」と「行動のスピード」を極限まで高める。 |
直感を数値化する
直感を数値化していく。
最初に得た直感は正しいが、あらあらしいので、細部を詰めていく作業が大事です。素人の直感は当てにはなりません。
そこに具体的な「意味」を付け加えていくことで、直感が説得力を持ちます。
直観は右脳の作業です、それを左脳の理屈で詰めていってこそ、説得力が生まれます。
素人の直観ほどあてにならないものはありません。
直感を数値化していくと、成功の確率がぐっと高まっていきます。しかし、直観がいつも正しいということを忘れないようにしましょう。
定石の研究をする 理由とは?
将棋のプロは定石を知っている上で、あえてそれを崩してくる。
フレームワークをわかっていれば、細部がわかっていなくても、大筋の内容はわかるようになります。
分業化するのは、全体の効率化を進めて生産性を上げるためにやる。
他の部署のフレームワークがわかっていれば、成功の本質が理解できるようになる。
全ての問題は解決できます。問題は人間が作っているからです。人間が作った問題なので、必ず人間が解決できるはずなのです。
自然を相手にしているわけではないので、解決策は必ずあります。あきらめてはいけません
創意工夫をすることで、求める結果に近づけることができるのが人間の優れたところです。
全ての問題は、かならず解決することができる。 なぜなら、問題は人が作りだしているからです。 |
弱点や欠点はいくらあってもいい
ビジネス、商売はひとりで戦う必要がない。弱点がいくらあってもそれを補う方法を持っていればいいだけです。
唯一致命的な事は、「弱点があってもいい」ということを知らない事です。
弱点や欠点をうまく補う事ができれば、成功の確率は高くなります。
仕事はチームでやるものです。チームでやるからこそ、大きな事ができるのです。 |
仕事はチームでやるものです。チームでやるからこそ、大きな事ができるのです。1人でやろうとすると限界が生じ、効率も悪くなってきます。弱点を補えるチームを作り、チームで大きな仕事を成し遂げるようにしましょう。
100万の時計は、なぜ売れるのか?
自分にとって価値があれば、高くても買う
時計には高いものもあれば、安い物もあります。100 万円の物があれば100円もある。その違いは何か?
時間を知るだけであれば、携帯電話だけでもいいわけです。
しかし、実際には100万円の時計が売れます。これはなぜでしょうか?
写真は(パテックフィリップ 100万以上します)
100 万の時計にはそれだけの価値があるのです。お客様が「ほしい」と思えば、1000円のものでも、100万円になるのです。サービスや商品は付加価値をつけることで売れます 。
付加価値とは、「ほしい」と思わせる何か?があるかどうかです。
100万の時計をする人は、100万の時計を人に見せる事で、虚栄心が満たされます。「こんな高い時計が買えるんだぞ」と自慢しているわけです。つまり、この高い時計は、「自尊心を満たす」「虚栄心を満たす」ことのできる商品なのです。
自分の提供しているサービスが、価格以上の満足を与えているか? まずは考えてみましょう。
リスクをとる事が経営の本質
リスクを取る事が経営の本質です。 リスクを取らなければ、リターンはありません。
大事なことは、リスクを最小限にするために、先にリスクについて考えておく 、準備をしておくことです。
準備ができていない場合、新しいことを始めようとすると不安を覚えます。
そこで、
リスクの種類 (キャッシュフロー 伸び率 利益率)
大きさ (致命的 普通 小さい)
対処方法 (マンパワー 借り入れ 撤退)
撤退ポイント (資金計画)
などにたくさんの仮説を作っておくと行動しやすくなる。リスクがある場所は競合が少ないので、大きなチャンスになります。
ソフトバンクの孫さんも、仮説をたくさん作り実行することをしています。
成功の法則 92ヶ条 著者プロフィール
著者:三木谷浩史
楽天株式会社の創業者 代表取締役会長兼社長
1988年 一ツ橋大学商学部を卒業
1995年 日本興業銀行退社し楽天を創業
2008年にはフォーブス誌の日本人富豪ランキング8位にランクイン
38億ドル(約4000億円)保有していると報じられている。
楽天での役員報酬は2015年12月期現在で1億円強。
内訳は基本報酬7千万円、ストックオプション900万円、賞与2700万円。
成功の法則92ヶ条 書評&感想とコメント
楽天の成功は、三木谷さんの事業に取り組む姿勢。これに尽きるように感じました。本書で語られていることは、新しい事ではありません。むしろ当たり前の「原則」というものです。原理原則をしっかりとやりきる。当たり前をばかにせず、きちんとやる事で事業は成功するのだと強く感じる一冊でした。
考え方がいかに大事か?事業は「情熱」が大事であると、「技術論」を読むと逆に感じます。
書評:牧宏典
成功者の告白 |
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