中古マンションの給排水管にはきをつけよう
東京に住みたい!!と思う人は多いかとおもいます。しかし、新築で家を買うと、値段が高い・・・
でも、通勤が遠くなるはちょっと・・・という方は多いかと思います。
そんな人には、中古のマンションがオススメです。しかし、中古マンションは買うときに注意が必要になります。それが、水道の給排水管の問題です。
給排水管をチェックしよう
給排水管は15年しか・・・
建築してからかなり時間が経っているマンションは、給排水の設備に欠陥が多くあります。
基本的にマンションは50年ほどもつように作られています。コンクリートなど躯体部分はいいのですが、問題は給排水管です。
築年数がたっていると、水道管などにトラブルが発生します。ドラム型洗濯機などは、排水がきちんとできないと、エラーになります。これは、排水管のつまりなどが原因です。
給排水管は15年が耐久の目安とされています。
上の写真は私が経営していた飲食店の排水部分です。水が漏れてきたな?と思ったら水道管に亀裂が入っていました。
さらに、何かでコーティングした後があり、これが素人では剥がれません・・・
応急処置で上からコーキングをしましたが、すぐに水が漏れてきてしまいました。水漏れは、簡単なコーキング程度では全く歯が立ちません・・・
15年以上たったマンションなどは、給排水を取り替える必要があります。
上の写真は築30年のアパートを洗浄したときのものです。食事中でしたらごめんなさい・・・
内部にコビリついているのが、「赤さび」です。
給排水の設備は、「鉄」でできています。そこに水が通っているわけです。
水道水には「塩素(カルキ)」がふくまれています。これが水道管のサビを作り出す原因となっています。
水道管には寿命がある
赤さびがつまり・「水もれ」の原因
この「赤さび」ですが、かなりの問題児です。10年たつと、配管を15%閉鎖してしまいます。20年たつと、なんと75%も「サビ」てしまいます。通常の25%しか水が流れない状態となってしまうわけです。
赤さびは、どんどん増えていきます。赤さびが減るという事がありません・・・ 水道管というのは、実は「消耗品」なのです。
※ 大蔵省令15号「減価償却試算の耐用年数等に関する省令」では、建築の付属設備として耐用年数15年とされています。
「赤サビ」の進行が管の外側まで達した時、内部の水が外に漏れ出してしまいます・・・これが世間でいうところの「漏水(ろうすい)」水漏れです。
もし、給水管の部分にサビが付着していたら・・・サビだらけの水を飲むことになります・・・建物をつかっている頻度にもよりますが、給排水管は15年程度で交換が必要となります。
ちなみに、水道管の工事はカンタンな工事ではすみません・・・
水道管の場所をチェック
最近10年くらいで作られたマンションは給排水管があとで取り替えられるように、コンクリート部分に埋め込みされていません。
問題なのは、昭和に建てられたマンションです。
昔の浴室は、水漏れをふせぐために、お風呂をコンクリートでかこって、そこに直接タイルを貼っていました。
上の写真もそうです。
昭和40年代に建てられた古いマンションは「スラブ下配管」と呼ばれる、排水口が床のコンクリートにつけられています・・・
自分の家の床に、排水管が通っていないということです。
築30~40年以上たっているマンション・アパートは、自分の家に水道管がないことが多いのです。
なぜ、このような事が起こるのでしょうか?それは、古いマンションやアパートは天井が低いためです。さらに、浴室の床は防水の関係で、床上げされていたりします・・・
自分が住んでいる下の部屋の天井部分に「給排水管」が通っている物件が多くあります。これらの物件は工事をする場合、下の部屋の住民に許可を取る必要があります・・・
【参照サイト】
むりに高圧洗浄をかけてはいけない
古い物件は、排水管部分にかなりのサビが溜まっています・・・給水管も同じです。 このサビがかなりやっかいです・・・
さらに「赤さび」が高圧洗浄で取れない状態にあります。
「赤さび」に無理に高圧をかけると、サビがつまってしまい、排水管をふさいでしまう可能性があります。
排水管が塞がれてしまうと、水が逆流してきます。最悪の場合、内部に亀裂ができて、水漏れします・・・ 水漏れをおこすと下の階が水浸しになり、大変なことになります・・・
古い物件では、給排水の設備がダメな物件が多くあります。
必ず、給排水設備の「修繕履歴」をチェックするようにしましょう。どのタイミングで修繕しているのか?については、管理人や管理会社に連絡すればわかります。
などをチェックするようにしましょう。これらが本質なのですが
水道管の取り換えはどうする?
マンションでは壁の中に埋まっている水道管を掘り出し、新しく水道管をひく方法がります。
そのため、中古物件をリノベーションする場合は、水道管の位置がとても重要になります。
参照:EcoDecoさん マンションにも快適なバスタイムを!
一般的に、マンションのリフォームは「トイレ」や「お風呂」を同じ位置にすることが多いです。それは、水道管の排水管を新しくできないからです。
トイレは汚水を流します。そのため、排水をきちんとするために、勾配が必要になります。難しい話なので、詳しくはECoDecoさんのサイトを見てください。とても詳しく書かれています。縦管までの横管を長くしすぎると、うんちが詰まることがあります。
水道管を新しく施工する工事は、2階建ての家で50万円~80万円ほどの費用がかかります。
排水管には気をつけようの選び方まとめ
中古マンションを買うときに注意したい配管についてはいかがでしたか?
築30年以上たっている物件を買うときの注意点がわかっていただけたと思います。古い物件は、水道管になんらかの問題があります。「赤サビ」問題や「スラブ下配管」などの注意点が満載なのです。
さらに、水道管は驚くべきことに、「消耗品」です。15年で耐用年数を超えてしまいます・・・素人にはわかりません・・・
中古マンションを買う場合は、マンションについて詳しい人に相談をするようにしましょう。家は基本的には、長期ローンを組んで買うものです。
中古のマンションを買うには、リスクがあります。しかし、そのリスクをきちんと見定めれば、お買い得な物件となります。
この文章を読んでいる人は、長年住む家のリスクについてきちんと見定め、自分にあった、ステキな家を選んでください。
不動産ライター:牧宏典
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