小さく賭けろ

 

小さく賭けろ

世界を変えた人と組織の成功の秘密

 

著者: ピーター・シムズ

株式会社ALMACREATIONS代表取締役

出版: ダイヤモンド社

 

 

 

身につく: 起業する力

悩みの解決: 一歩踏み出せない

こんな人に: これから起業する人 商売を始める人

 

 

小さくはじめて成功しよう!!

 

多くの会社は、最初は小さく賭けてはじめている

最初からキャッシュフローがすぐに、尽きてしまうような大きな賭けはしていません。大成功している会社では、小さくプロトタイプを試して、改善点を見つけ出しています。人生では、なるべく早い時点でプロトタイプを試し失敗をすることがなによりも大事なのです。

考えすぎると、やらない方がいい。という結論に達してしまいます。

大きな舞台で戦う前に、小さい舞台で実践を積み上げましょう。実践こそが利益をもたらす原因を創り出すのです。

 

 

 

まずは気軽に小さく失敗する

 

クリス・ロックというコメディアンは大きな舞台に立つ前に 小さい舞台に 40~50 回立って実験をしています。

小さな舞台でいろいろな実験をして、顧客の反応を調べるのだ。

小さい舞台で小さく失敗を繰り返すことで、顧客が喜ぶポイントを見極めていきましょう。

 

 

 

大舞台での成功は、小さい失敗と、改善の積み重ねによって出来上がっています。

どんなアーティストも、最初は路上や小さいライブハウスで、実践を積み重ねてきました。初めから大きな舞台にたたず

小さい舞台で実践を積み、失敗を重ねることが、大成功へとつながっていきます。

 

 

失敗はすべて成功でしかない

 

トーマスエジソンは1000回改善をすることで、電球にたどりついています。
エジソンは、失敗を重ねる事で、出来ない方法をひとつひとつ潰していったわけです。

 

 

失敗の確率が50%だとすると、6回繰り返すと、98%の成功率になります。 つまり、小さく6回以上失敗が出来るようにしておけば必ずうまく行きます。

「失敗してはいけない」

と思うのではなく、6回失敗できるように準備と計画をする事が大事なのです。

昔ITベンチャーから社会にインパクトを与えるような会社を創った「ホリエモン」は「想定の範囲内」という言葉をよく使っていました。
これは、「失敗する事も前提に入っている」と言い換えられます。多くの人は成功だけを前提にして、計画の中に失敗を入れていません。 これが挫折する原因となっています。先に失敗することを前提に入れておけば、すべて「想定の範囲内」に収まるので、右往左往しなくなります。起業家は試行錯誤とそれに伴う失敗を避けようとしてはいけません。

 

 

 

市場を全く気にしなくていい

 

チャレンジして失敗を恐れるよりも、何もしないことを怖れろ

 

市場規模が小さいから参入しない。というのは大企業がよくやる戦略です。大企業もこの戦略をとることで、多くの間違いをおかしています。

 

 

新しい市場は作り出すものであり、市場規模を数えても意味がないのです。

予想する市場が大きくなるか、途中で終わるのか?は

取り組む人の熱意次第です。大事な事は、市場規模ではなく、「本当にやりたいのか?」を考える事です。

 

•  行動するための基準

行動するときに、私たちを止めてしまうのが、「恐怖」です。「もし、失敗したら・・・」という不安が恐怖を生み出し、行動を止めてしまいます。 恐怖が生まれるのは、大きく賭けようと考えているからです。

人は、よくも悪くも、自分の許容範囲を超える行動はできません。恐怖によって無意識にブレーキがかかってしまうからです。

行動をするためには、自分の許容範囲の失敗にとどめる事が大事です。

 

 

失敗を計画の中に入れてみたら?

 

これが成功の方程式です。成功している人は、失敗をはじめから想定しています。さらに、その失敗をどのように改善するのか?も考えます。 失敗する事を、成功の必須条件にしているのです。

 

 

「ありとあらゆる事を失敗して、得られた結果。これが成功です。成功は失敗を続けた最後に現れる」

最初から正しい結果を追い求めすぎると、我々は多くの可能性に目を閉ざしてしまうようです。

人生とは不思議なもので、考えすぎると行動できなくなります。

しかし、何も考えないで実行すると失敗の原因となります。

 

つまり中庸が一番よいようです。途中まで考えたら、あとは小さく失敗を繰り返す。また勉強して修正する。勉強しすぎたと思ったら、また実行する。

これの繰り返しで。信用を積み重ねていくことが、王道のようです。

 

 

早い時点で失敗をしておこう

 

あなたの時間は限られています

若いうちは、人生は永遠に続くように思えます。しかし、時間は限られているのです。今日を無駄に生きていませんか?

よりよい人生を送るためには、なるべく早い時期にプロトタイプを試して、失敗をする事が大切です。

 

 

失敗をすることで、何が悪かったのか?わかるようになります。

多くの場合、「間違いを犯さないよりも、間違いを修正する方が良い結果を生む」 のです。

 

 

アンケートは意味がない

 

アンケートをとってみても、多くの人は、自分が何を欲しているのかわかっていない。

よって、新しい物を作り出す場合は、アンケートをとるのではなく、思い切り表現してしまうほうがいい。

「人は自分が何を欲しっているのか、見るまでわからない」

 

 

イノベーターの種類

 

イノベーターにはタイプがあります。自分はどちらのタイプなのか?見極めることが重要です。

革新的イノベーター・・・ 自分のアイデアに確信を持っている

実験的イノベーター・・・ 自分のアイデアを試し修正することで革新を促す

モーツァルトは、宇宙にアクセスして曲を描き出す能力があったと考えられます。ベートーベンの楽譜は書いては消しを繰り返しています。

 

 

 

小さく賭けろの感想とコメント

 

どんな大きな会社もはじめは小さくはじめています。小さくはじめて、だんだん大きくなっていったのです。

人生の時間は限られています。小さく失敗することを、恐れてはいけません。

小さくテストを繰り返していけば、必ず人生は変わります。

小さい変化を毎日続けていきましょう。いつか必ず、求めていた場所にたどり着くことができるはずです。

 

書評:牧宏典

 

 

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